フルスペクトラム・ブロードスペクトラム・アイソレート?CBDの製法を解説

CBD(カンナビジオール)は、近年世界中で注目されている麻由来の健康成分です。日本でも徐々に認知されてきており、CBD専門店CBDカフェなどが全国各地にできている状況にあります。

今後CBDの利用を検討している方に押さえていただきたいのが、CBD製品には3種類の異なる製法があるということです。具体的にはフルスペクトラム・ブロードスペクトラム・アイソレートという製法があります。

製法の違いによって、成分の内容も異なります。製法の違いをしっかり押さえておかなければ、誤って違法な成分の含まれた製品を購入してしまう恐れもあるのです。

この記事では、3種類の製法の特徴を徹底的に解説します。最後までお読みいただきますと、CBD製品を選ぶ際のポイントを押さえ、安全にCBDを利用できるようになります。

目次

フルスペクトラム・ブロードスペクトラム・アイソレートの違いを端的に解説

麻にはCBDをはじめとした140種類以上の化合物であるカンナビノイドと、植物に味や香りを与える天然の精油成分テルペンが含まれています。CBDの製法の違いによって異なるのは、含まれるテルペンやカンナビノイドなどの成分の範囲です。

それぞれの製法の違いを端的にまとめると、以下のようになります。

フルスペクトラム:麻に含まれる全成分をそのまま抽出
ブロードスペクトラム:
フルスペクトラムからTHCを除去
アイソレート:
フルスペクトラムから、CBDのみを抽出

図にすると以下のように表わせます。

まずは図に示した、各製法によって含まれる成分の範囲の違いを押さえましょう。

3つのCBD製法の特徴を詳しく解説

それぞれのCBDの製法における特徴を詳しく解説します。

フルスペクトラムの特徴

フルスペクトラム(full spectrum)は、原料となる植物から抽出した全ての成分を含む製品です。最も自然に近い形といえます。

フルスペクトラムのCBDには、日本では違法となる成分であるTHCも含まれているため、原則所持が許されていません。

ただし日本国内ではフルスペクトラムからTHCを除去した製品を、フルスペクトラムとして販売しているメーカーもあります。こうした製品はフルスペクトラムではなく、次に解説するブロードスペクトラムに該当します。しかし、日本にはCBDの販売方法に関する法律がないため、THCを除去した製品をフルスペクトラムとうたって販売しても違法とはならないのです。

とはいえ、こうした販売方法が「フルスペクトラムはTHCが除かれた合法な製品」であると消費者に誤認させてしまう恐れがあります。こうした認識のまま海外のフルスペクトラムを個人輸入してしまうと、事件に巻き込まれる可能性もありますのでくれぐれも注意しましょう。

フルスペクトラムは、ヘンプの全成分を含む製品のため「日本では違法のもの」と押さえておくべきです。

用語説明:THC(テトラヒドロカンナビジオール)

大麻草の花や葉に多く含まれる成分で、日本では麻薬に分類され禁止されている。大麻の一般的なイメージである「摂取するとハイになる」といったものや「依存性があり中毒症状を引き起こす」などは、THCの働きによるもの。

ブロードスペクトラムの特徴

ブロードスペクトラム(broad spectrum)とは、目的に合わせて特定の成分のみを取り除く製法です。ブロードスペクトラムのCBDとは、主に広いエリアで流通させるためにTHCのみを取り除いた製品を指します。

ブロードスペクトラムのCBDは、色は黄色褐色で、そぼろ状ワックスのような形状をしているのが特徴です。香り成分であるテルペンも含まれているため、ヘンプ特有の野生的な香りもあります。

ブロードスペクトラムのメリット

ブロードスペクトラムはアントラージュ効果が期待できます。アントラージュ効果とは複数の成分が相互作用を引き起こし、体感が増強されることを指します。

ブロードスペクトラムを摂取する場合、CBNCBGといったCBD以外のカンナビノイドやテルペンなどが相互に作用しあって、体感が得られやすくなるのです。

ブロードスペクトラムのデメリット

ブロードスペクトラムを利用するデメリットとして、必ずしも安全ではない点が挙げられます。なかには違法成分であるTHCが少量含まれているケースもあります。ブロードスペクトラムのCBDを利用する場合には、製品に含まれる成分を注意深くチェックする必要があるのです。

また製法の難解さゆえなのか、やや高額になりやすい傾向もデメリットとして持ち合わせています。

アイソレートの特徴

アイソレート(isolate)とは、原料となる植物から特定の成分だけを抽出する製法です。

アイソレートのCBDと表現する場合、麻に含まれる多種多様なカンナビノイドやテルペンなどの中から、CBD単体のみが抽出された状態を指します。

アイソレートのCBDは白色のパウダー状で、無味無臭という特徴を持ちます。ドリンクや食品に混ぜても抵抗なく取り入れられます。

アイソレートのメリット

アイソレートを使用するメリットは安全性が高い点にあります。違法成分のTHCはもちろんのこと、他の成分を含まないためアレルギーのリスクも低く、CBD製品の中でもとりわけ安全に使用できます。

数あるカンナビノイドの中でもCBDのみが、アンチドーピング機構(WADA)使用禁止リストから除外されています。CBD単体で構成されるアイソレートならドーピングに該当しないため、アスリートにも広く愛用されています。

ブロードスペクトラムに比べると生成しやすいためか、比較的安価で手に入る点もメリットの一つです。そのため、オイルやグミ、バームなど多様な製品に用いられています。

アイソレートのデメリット

アイソレートを用いるデメリットとしては、単一の成分で構成されているためアントラージュ効果が見込めない点が挙げられます。

CBDを選ぶ際に押さえておくべきポイント

安全なCBDを選ぶために何より重要なポイントは、THCが含まれていないかどうかを確認することです。

この観点から見ると、アイソレートのCBDは極めて安全に利用できます。フルスペクトラムは、ヘンプの成分が全て抽出されたものですので、日本では違法になります。購入してはいけません。

日本ではヘンプの全成分からTHCのみを除いたものを、フルスペクトラムと称して売っているメーカーもあります。しかし、こうした製品は正確にはブロードスペクトラムの製品です。購入しても違法にはならないものの、ご自身でTHCが含まれていないかチェックしてから利用するようにしましょう。

ブロードスペクトラムは、フルスペクトラムからTHCを除いた製品です。合法の製品ではありますが、万全を期すならば成分のチェックは欠かせません。微量のTHCが含まれている製品もあるからです。

一方で、いくつかのアイソレートをブレンドしてブロードスペクトラムとして販売しているケースもあるようです。こうした製品は、アントラージュ効果が十分に発揮できない可能性があります。

いずれの製品を選ぶにしても、「成分を自分の目で確かめる」「不審な点があればよく調べる」といったことが欠かせません。

CBD製品の原料の製造方法について解説

CBD製品の原料の製造方法を解説します。フルスペクトラム・ブロードスペクトラム・アイソレートがそれぞれどのように作られているのか理解しましょう。

STEP1.ヘンプから成分の抽出

まずは原料となるヘンプから、カンナビノイド・テルペン・ビタミンなどの全成分を抽出します。抽出方法はエタノールを使用する方法、ブタン・プロパンなどの薬剤を使う方法、二酸化炭素を使用する「超臨界二酸化炭素抽出法」の3つに大別できます。

このうち「超臨界二酸化炭素抽出法」安全性と品質の高い成分が抽出できる方法です。一方でプロパンやブタンなど人体に有毒な物質を使った方法は、低コストで抽出できるものの、薬剤が原料に残存してしまう恐れがあります。

よって安全なCBDを選択したいと思う場合には、そのCBD製品を製法から調べてみるとよいでしょう。「超臨界二酸化炭素抽出法」を使っている企業のCBDを使うのがベストです。

用語解説:超臨界二酸化炭素抽出法

私たちにとって身近な酸化物である「二酸化炭素」を使用した、成分の抽出法。CO2に圧力と熱(31°C)を加えていくと気体と液体の中間である、「超臨界流体」という状態になる。超臨界流体のCO2にCBDを浸すと、テルペンやカンナビノイドが溶け出す。その後液体にかける圧力を下げて再びCO2を気化させると、テルペンやカンナビノイドだけが残る。

超臨界二酸化炭素抽出法を使うメリットとして、CO2しか使わないため安全性が高い。また臨界状態にする際に与える熱が31℃と低温のため、熱に弱いヘンプ本来の栄養価や芳香成分を損なわずに成分を取り出せる。

STEP2.不純物の除去(ウィンタライゼーション)

抽出されたヘンプの成分にはワックスや脂肪分が含まれています。ワックスや脂肪分を除去する方法としてウィンタライゼーションを行います。

ウィンタライゼーションは、純度の高いCBDを作るうえで大変重要な工程です。ワックスや脂肪分が取り除かれていないと、後の工程で不純物が取り除かれなかったり、カンナビノイドの損失が起こったりします。

用語解説:ウィンタライゼーション

ヘンプの抽出物から脂肪分やワックス、クロロフィルを除去する工程。まずヘンプの抽出物にエタノールを混ぜてワックスや脂肪分を分離させる。その後、フィルターに通してワックスや脂肪分をろ過する。

STEP3.脱炭酸(フルスペクトラムの完成)

ウィンタライゼーションを経て、脂肪分やワックスを取り除いた抽出物を加熱して「脱炭酸」の処理を行います。CBDATHCAなど不活化状態のカンナビノイドを、CBD・THCなどのカンナビノイドへ変化させるためです。脱炭酸の過程を経てフルスペクトラムが完成します。

STEP4.蒸留〜再結晶化orクロマトグラフィ

フルスペクトラムを蒸留して、麻の抽出成分からCBDを分離できます。分離させたCBDを再結晶化させたものがアイソレートです。

一方でブロードスペクトラムを生成する場合には、クロマトグラフィという手法を使って、フルスペクトラムからTHCのみを分離させます。

用語解説:クロマトグラフィ

2種類以上の成分が混ざり合っている物質から、特定の溶媒を使用して成分ごとに分離する方法。フルスペクトラムの場合には水やエタノールを溶媒にしてTHCを除去できる。

まとめ

この記事ではフルスペクトラム・ブロードスペクトラム・アイソレートなどCBD製法の違いについて解説しました。

日本ではフルスペクトラムの所持は認められていません。よって使用するならば、ブロードスペクトラムとアイソレートの二択です。

ブロードスペクトラムは複数のカンナビノイドやテルペンが含まれているため「アントラージュ効果」が見込めます。一方、単一の成分で構成されるアイソレートは、「アントラージュ効果」が見込めないものの、極めて安全に使用できます。

ただしCBD製品の中には、フルスペクトラムやブロードスペクトラムの定義が揺らいでいるものが多いのが実態です。安全にCBDを利用するためにも、製品ごとにどんな成分が含まれているかをご自身でチェックして選ぶようにしましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

CBDブランド「Kannaway(キャナウェイ)」についての情報を発信しています。

コメント

コメント一覧 (2件)

コメントする

目次